PCR検査が少なくてもコロナを抑え込めた…台湾と日本では何が違う?

さらに、PCR検査は結果が出るまでに4時間かかる。台湾の現在の検査能力は1日に3800件。全国民を終えるのに16年かかる。では、検査時間が15分の抗体・抗原検査はどうか? こちらは検査が一件あたり200台湾ドルで済む。しかし残念ながら、検査での正確性は6割から7割にすぎない。本当に陽性かどうかわからないのに隔離をして治療を受けるとなれば医療機関にも想像を超えた負担がかかる」

 結論として、陳時中はこう語った。

「仮に陰性が出たとしてもその後感染しないとは限らない。とにかく疫学調査を徹底すれば現状では心配はない。市民はしっかりソーシャルディスタンスを取り、マスクをつけ、密集する場所に出入りはしないことだ」

 このように語ってくれれば、国民も納得するだろう。日本では、海外から戻った人々に対する空港の検査体制の弱さが目についた。空港検疫はある意味でPCR検査の拡充よりもはるかに重要で効果的な仕事である。台湾がPCRの検査拡大に消極的な理由は、自分たちが空港検疫や濃厚接触者・帰国者の追跡などの疫学調査を徹底的に行っているという自信からきている。

 日本では、PCR検査をめぐる疑問にあまりにもリソースを費やしすぎている。PCRをいかに運用するかは極めて専門的な議論で、本来は一般のメディアや民衆には理解しにくいところがある。

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