PCR検査が少なくてもコロナを抑え込めた…台湾と日本では何が違う?

マスクでもそうだったが、枝葉の部分に社会の関心が集まってしまったところが日本の苦しさであった。「医療崩壊を起こさないためにPCR検査を抑制する」という専門家会議サイドの考え方と、「不十分なPCR検査体制は日本の恥」(山梨大・島田真路学長)という考え方の両極端の意見があり、専門家の間でもばらばらだった。台湾を見ていると、そのどちらでもない考え方もあるのかと教えられる。

【野嶋剛(のじまつよし)】
ジャーナリスト、大東文化大学社会学部特任教授。元朝日新聞台北支局長。1968年生まれ。上智大学新聞学科卒。政治部、台北支局長、国際編集部次長、AERA編集部などを経て2016年4月に独立し、中国、台湾、香港、東南アジアの問題を中心に、活発な執筆活動を行っている。『イラク戦争従軍記』(朝日新聞社)、『ふたつの故宮博物院』(新潮選書)、『銀輪の巨人 ジャイアント』(東洋経済新報社)、『ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち』(講談社)、『台湾とは何か』(ちくま新書)=第11回樫山純三賞(一般書部門)、『タイワニーズ 故郷喪失者の物語』(小学館)等著書多数。最新刊は『なぜ台湾は新型コロナウイルスを防げたのか』(扶桑社新書)

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