<純烈物語>無観客ライブでも熱い。見えないファンと握手して回った純烈の想い<第53回>



 イスの背もたれには穴が開いており、それを手にすると観光地にある顔だけ繰り抜かれているパネルよろしく扱い、報道陣の笑いを取る。一番疲れているはずなのに、誰よりも小ネタをはさんでくるあたりは性分としか言いようがない。

 また、白川はたとえ“エア”であっても贈り物を受け取り、いっぱいになるとスタッフに手渡す。自分たちで止めたのに風が出ていないクーラーまでいって涼んでみたり、イスの上にある座布団を飛ばしたり……その場その場のアドリブで、4人はラウンドを成立させた。

 さらに後方ブースまで来ると、マスコミとも一人ずつ握手(あるいは拳タッチ)を交わす。すでに場内は取材の雰囲気ではなくなっていた。4人のパフォーマンスに惹き込まれ、仕事抜きでハッピーを味わっていたからだ。

 無観客ライブではあるが、純烈はその場にいる報道陣をオーディエンスと見立てることでハッピーな空間を現出させていた。おそらくこの空気感は、映像で見ても伝わるはず。

 DVD作品は、動画によってその場で何があったかを伝えるものだが、純烈ならば雰囲気や臨場感もファンに味わってほしいと願うはず。通常ライブよりも報道陣との距離を近づけることでそれを描いてしまうあたり、パフォーマンスに対する絶対的な自信を見た。

 握手を交わすと、すぐにスタッフが飛んできてマスコミの手へ消毒液をかける。

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