自衛隊のためにも原油安の今こそ大量に石油を買い付けるべき

自衛隊のためにも原油安の今こそ大量に石油を買い付けるべき

※写真はイメージです

―[自衛隊ができない100のこと/小笠原理恵]―

その94 新型コロナと石油産業

◆石油は国の生命線と先人は知っていた

 百田尚樹氏の名著『海賊と呼ばれた男』のなかに、敗戦後に石油を扱う商売を認めてもらうために「旧海軍のタンクの底にある油をさらう」というシーンがあります。GHQはタンクの底の油をさらえない限り、日本が新たに石油を輸入することを認めないと言っていたのです。

 石油タンクには水と汚泥のなかにわずかに油が残るのみで、作業は困難を極めました。全身泥と油まみれになり、呼吸もままならないなか、手作業のくみ上げを完遂した「国岡商店」の店員たちの気概に心を揺さぶられた場面です。

 先人が石油を扱うためにどれほどの苦労をし、その仕事に命を懸けてきたかを気づかせてくれるシーンですが、この「石油は国家の生命線」という考え方を今の私たちはどれほど理解しているでしょうか。

 かつて、民主党政権の時代に安住淳衆院議員(現・立憲民主党国対委員長)が「学校のプールにガソリンを貯めておけないか」と発言したことがありましたが、原油やガソリンは危険物であり、所定のルールに従い事故が起こらないような施設で安全に管理・備蓄することが不可欠です。

 石油を長期備蓄する施設はオイルショックの後に増えましたが、当時とは経済規模も変わりました。

1 2 3 4 5 次へ

関連記事(外部サイト)