“令和の怪物”佐々木朗希が人生の指針とする、イチローの言葉

8月2日、練習を終えクラブハウスに引き上げると、テレビでは偶然にも2009年のWBC決勝の再放送が行われていた。

 この日、テレビ中継予定だった福岡ソフトバンクホークス対埼玉西武ライオンズ(PayPayドーム)が新型コロナウイルスの影響により中止となり、急きょ差し替えで放送されていたのだ。懐かしの試合は、若者の人生において向かうべき方向を決めた試合でもあった。感慨深げに映像を見入る佐々木朗希の姿があった。

「イチローさんの言葉はどれも新鮮で心に入ってくる。心に響くのですよね。感銘を受けるというのはこういう感覚なのだと思う」と佐々木朗希。テレビのドキュメンタリー番組を見るのが好きで、野球だけでなくさまざまなスポーツ選手の番組を見てきた。

 それは、その世界のトップアスリートが口にする言葉を聞きたいから。発する言葉を自分の人生の肥やしにしたいとの思いがある。やはりいちばんスッと入ってくるのは、幾多とあったイチローの特集番組で語られた、独特の“イチロー節”だった。

 現役を引退したイチローは日米通算4000安打の偉業を達成した際に「4000のヒットを打つには8000回以上は悔しい思いをしている。自分は常に悔しさと向き合ってきた」と語っている。背番号「17」も、きっと輝かしい成功体験ではなく、悔しさや辛い思い、泥臭い体験をエネルギーに転換することで、これからのプロ野球人生を前へと進めていくのであろう。

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