ゲーマー、演歌歌手、女子アナ、犬…韓国テレビが何でも競わせる危ない事情

アプリ開発の『スーパーアプリコリア』(OGN)に至っては、政府が番組を全面バックアップ。世の中には才能があっても資金不足でアイディアを形にできない人たちが存在するのは事実だが、国家ぐるみでバラエティ番組を支援するというのは日本人の感覚からすると信じがたい。

「オーディションということは、もちろん落ちる人もいるわけです。番組に出る時点でプライバシーの問題などは契約書にサインさせてクリアしているんだけど、それでも落ちたときのリスクっていうのは非常に大きいんですよね。

 たとえば歌手だったら、それまで下積みで何年もレッスンを頑張ってきたのに、『ひどいね。今まで何やってきたの?』みたいなことを審査員に言われた瞬間にキャリアがパーになる。番組がなければオーディションに落ちても内部のスタッフにしか知られていないわけだから、『まぁいいか。次、頑張ろう』と他の事務所を受けることができた。

 だけどテレビで顔を全国に晒すと、もう立ち直れないわけですよ。とうとうあまりにもショックで自殺する人まで出てきた。最近、日本でもリアリティーショーで自殺するプロレスラーが出て問題になりましたけど、韓国では何年も前から“テレビと自殺”というのは議題になっていたんです」(同)

 視聴者というのは、よりショッキングな内容を求める性質がある。テレビ局はそのニーズに番組内で応えようとする。過剰な期待とプレッシャーが交錯する中、一種の“歪み”が生じるのは当然の帰結だった。次回、韓国テレビ界の衝撃的な実態を明らかにしつつ、サバイバル系オーディション番組がもたらした暗部についてもメスを入れる。

―[韓流オーディションの光と影]―

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