「コロナで、売れない芸人のバイトまでなくなった」弱小芸能プロの苦悩

社員2人で、どうにかこうにか、会社を維持できたんですが…」

 しかも、20年以上、業界にいたOさんならではの副収入もある。それが「ブッキング」。イベントを開催予定で、ちょうどいい出演者を探している団体からの依頼で、知り合いの事務所に声をかけ、条件の合う芸人を見つけて団体に紹介する。いわば「仲介業」。この収入が月に数十万円になることもあったという。ところが、ほぼすべてがコロナショックで吹き飛んでしまった。

 ショックを実感したのは2月末だった。

「どこの事務所もそうでしょうが、ウチも月1回、事務所主催の定例ライブをやるんです。2月中旬くらいまではまだ、みんな開いていた。ところが2月末になって、ほとんど将棋倒しみたいに、バタバタと中止になっていったんです。『あ、こりゃヤベェ』となりました」
 
◆M-1クラスの芸人なら月3000万円の収入減

 決定的ともいえたのが、3月下旬の志村けんさんの死だった、と振り返る。

 世間の空気が「これはお笑いどころじゃない」となって、残っていた地方営業も次々にキャンセル。当然、ブッキングの収入もなし。緊急事態宣言が発令された4月上旬には、ほぼ売上ゼロになってしまった。

「まぁ、M-1あたりで優勝したような芸人の場合、1本100万円でも月30本程度は営業があるもの。

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