熊本豪雨で濁流に流された「大切なカバン」を探し出した自衛隊の話

熊本豪雨で濁流に流された「大切なカバン」を探し出した自衛隊の話

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―[自衛隊ができない100のこと/小笠原理恵]―

その99 災害派遣の自衛隊美談と苦悩

◆災害救助とホイスト

 自衛隊は災害派遣で多くの国民の命を救い、被災地に救援物資を届けています。東日本大震災以降、自衛隊が国民に信頼される組織となったのは、この救援や復興支援活動が評価されたからです。

 近年は気候変動により豪雨災害が多く発生していることもあり、自衛隊はさまざまな災害に派遣されるようになりました。豪雨災害、噴火、地震、津波、雪害、海難事故、航空事故、そして新型コロナウイルス感染症にも災害派遣として対処しました。まさに、「国民が途方にくれたときに駆けつけるヒーロー」です。

 先日、前海幕長の村川豊氏にお会いしたときに「自衛隊は、特に緊急を要する場合には都道府県知事の要請を待たずに防衛大臣が出動を命令することができるようになりましたが、その制度変更についてどうお考えでしょうか?」と尋ねたところ、即座に「人命救助のためなら自衛隊はいつでも躊躇なく災害現場に駆けつけます」との返事が返ってきたことを思い出します。実際に、自衛隊は把握できる限り発災前から情報を収集し、すぐに動けるよう準備しています。

 さる7月の豪雨災害では、球磨川に過去最大の雨量があり、想定外の速さで水が流れ込みました。

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