できる限りの対策をして、稽古を続ける日々/鴻上尚史『ハルシオン・デイズ2020年版』

できる限りの対策をして、稽古を続ける日々/鴻上尚史『ハルシオン・デイズ2020年版』

できる限りの対策をして、稽古を続ける日々/鴻上尚史『ハルシオン・デイズ2020年版』の画像

―[連載「ドン・キホーテのピアス」<文/鴻上尚史>]―

◆もうすぐ開幕 ハルシオン・デイズ2020年版をお届け

 いよいよ、芝居をします。今年、僕は二本、コロナのせいで芝居が飛びました。

 このまま、1年が終わることがあまりにも忍びなく、なんとか踏ん張って公演をすることにしました。

 しかし、冷静に考えると、これはものすごいギャンブルです。

 もし、稽古から公演の三カ月弱の間で、キャストやスタッフに一人でも感染者が出たら公演中止です。金銭的損害は、たぶん、億という金額になります。

 リスクヘッジに敏感な企業なら、間違いなく「やめましょう」となるでしょう。

 それでもやるのは、「演劇人だから」としかいいようがありません。

 もちろん、感染しないためにできることはすべてやっています。

 スタッフ・キャストは全員、稽古開始前にPCR検査を受けて陰性を確認し、その後も定期的に受けています。

 稽古場は抗菌コートして、毎日、開始前に検温し、消毒薬で手だけではなく、机や椅子、床、小道具などを拭いています。

◆俳優もマスクをつけたまま稽古

 窓を開けたまま稽古し、1時間おきにさらにドアを全解放して空気を入れ換え、スタッフだけではなく、俳優もマスクをつけたまま稽古します。

1 2 3 4 次へ

関連記事(外部サイト)