トランプ政権下で咲いた社会運動の新芽たちによる「討伐」を期待したい/鈴木涼美

トランプ政権下で咲いた社会運動の新芽たちによる「討伐」を期待したい/鈴木涼美

写真/時事通信社

―[鈴木涼美の連載コラム「8cmヒールで踏みつけたい」]―

10月23日、アンドリュース空軍基地に降り立つトランプ大統領とメラニア夫人。最後のテレビ討論会では、トランプ、バイデン両候補が、コロナ対策、人種問題、気候変動、安全保障などについて互いに政策を主張した。現時点ではバイデンが優勢と見られているが、支持率は僅差。「隠れトランプ支持者」の存在が勝敗を左右すると言われている

◆You, you complete me!/鈴木涼美

「おそろしい子!」と言ったのは『ガラスの仮面』の月影先生だが、新型コロナウイルス関連の度重なる逆ギレ、討論での礼節ゼロの態度、NYタイムズによる脱税スクープ、負けたら訴えるという脅迫などのニュース速報が入るたびに、選挙の前にはおとなしく人に好かれようと考える普通の政治家からすれば、心底「おそろしい子!」なのだと思う。次は谷間の空いた服で炎上でもするだろうか。

 11月3日に迫る米大統領選でトランプ劣勢を指摘する報道は多いものの、4年前に鼻で笑っていたところでお茶を吹き出した記憶があるだけに、おそろしさは払拭しきれない。

 SNSで安易な承認が飛び交う世の中にあって、ワルモノの強さを持たないワルモノが増えたように思う。実際はおぞましい目で憎まれるゴジラのようであっても、雑音をかき消し、一部の支持者の無批判な声だけを通すフィルターの中、温室に守られる植物のように間違った自意識をぬくぬくと育てる。

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