日本の山岳民・信州人はなぜ自宅や職場の“標高”を語るのか?
2020年11月08日 06時50分 SPA!
◆日本の屋根から標高を叫ぶ!? 誇り高き山岳民・信州人の謎を探る
日本は国土の7割超を山が占める世界有数の山岳国。なかでも平均標高が最も高い“日本の屋根”が長野県だ。平均標高1132mで、これは東京スカイツリーの2倍弱で日本一!
山に囲まれて暮らす県民だからこその独自の生態、知っておくと会話が弾むネタの数々を紹介していく。
◆信州人は標高を語れる
まずは読者にお尋ねしたい。あなたが住んでいるエリア、あるいは働いている場所の標高をご存知だろうか?
「藪から棒にどうでもいい質問を……」と思うかもしれないが、まあスラスラと答えられる人は少数派ではないか。
だが、そんなマニアックな設問に対し、正確にo単位とは言わずとも、そして10人中10人まではいかなくとも、多くの県民が「〇mぐらい」と答えられるエリアがある。長野県だ。
彼らと話をしていると、「ここは標高700mぐらいあるから長野市より寒い」などとサラッと標高の話題が出てきたりする。
あるいは「家より標高が低いから、会社に来ると暑い」などと同じ市内でも細かく標高の違いに触れたりする。
何せ県の平均標高も1132mと日本一。山は北・中央・南の3つの日本アルプスを始め3000m級の山が15もある。