佐々木朗希が書いた今年の漢字「発」に込めた想いとは?

佐々木朗希が書いた今年の漢字「発」に込めた想いとは?

今年に向けた「一字」を発表した佐々木朗希。その意味とは?

―[17の閃光〜佐々木朗希物語〜]―

◆周囲からの注目による重圧も受け入れ、自分を見失わず

 ふと海が眺めたくなった。だから日が沈み、暗闇が広がる場所に佐々木朗希投手はいた。マリーンズの本拠地ZOZOマリンスタジアムのすぐ近くの海だ。東京湾が広がり、その向こうには東京の夜景が広がっていた。東京スカイツリーも、かすかではあるが見えた。

「ボク、結構こういう景色を見ているのが好きなんですよね。いいですよね。夜景って」

 ルーキーイヤーを静かに振り返るように、誰もいない静かな場所でただ夜景を見ている時間が過ぎた。

 思えば昨年はずっとメディアに注目され、追われた一年だった。1月の自主トレ。2月の石垣島での春季キャンプ。キャッチボールをしているだけで騒がれ、ブルペンに入ると周囲は人で溢れ返った。

 キャンプを打ち上げてからも今後、エースとなる素材として一軍の流れ、雰囲気を知ってもらうために一軍に帯同しての調整を続けた。練習試合で行く先々でブルペンに入ると相手チームの選手まで見学に来るほどの注目を集めた。まだ18歳の若者は誰もが感じたことがないような重圧を背負っているようにも見えた。ただ本人はそれをすべて受け入れているようだった。

「プロ野球選手である以上、発信してもらうこと、そして自分の口から発信することはとても大事な役割、義務だと思っていますし、見られている自覚をもって日々、取り組んできたので、大変という感覚はありませんでした」

 シーズンオフに“令和の怪物”と言われ続けた若者はそう口にした。

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