旅するUber Eats配達員の自転車が故障。修理不可能、リタイアの危機

旅するUber Eats配達員の自転車が故障。修理不可能、リタイアの危機

この自転車で沖縄にゴールしたかったが……

―[40代日雇い男「Uber Eats」自転車出稼ぎ旅【東京発沖縄行】]―

 僕は普段、日雇い派遣などの仕事で稼ぎつつ、時間を見つけてはタイなどの東南アジアを中心に旅してきた。この状況では海外旅行には行けそうにないが、日本国内ならば比較的自由に動けるようになってきている。旅がしたい。でも、社会の底辺で生きる僕にはお金がない。そこで「Uber Eats」の配達で稼ぎながら国内を自転車で旅するという方法をとることにしたのである。

◆突然のリタイアの危機

 旅で出て83日目、僕は瀬戸内海に位置する大三島にいた。前日に引き続いてしまなみ海道を渡り、松山に向かう。ここからの距離は約73キロである。

 大三島のゲストハウスを出発して海沿いのサイクリングロードを走った。朝日を受けて煌く海面に穏やかな波の音。背中のバッグは相変わらず重かったが、この景色の中でならいつまでもずっと走れそうな気がした。

 トラブルが発生したのはしまなみ海道の最後の島、大島の中央を貫く道を走っていたときのことだった。

 ギギギギ、ガシャン!

 急に自転車から甲高い金属音が鳴った。慌ててサドルから下りて見てみると、後輪の変速機がぐにゃりと曲がっている。弛んでいた変速機のワイヤーがチェーンに絡まってこうなってしまったようである。

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