ネットの画面越しでは難しい、感情やイメージを伝えること/鴻上尚史

ネットの画面越しでは難しい、感情やイメージを伝えること/鴻上尚史

ネットの画面越しでは難しい、感情やイメージを伝えること/鴻上尚史の画像

―[連載「ドン・キホーテのピアス」<文/鴻上尚史>]―

◆画面越しでは難しい、感情やイメージを伝えるということ

 二度目の緊急事態宣言が出て、いろんな産業と人達が大変なことになっていますね。

「自粛要請には、充分な休業補償を」って、ずっと言ってます。昨日もテレビを見ていたら、ゲームセンターのオーナーさんが、「20時に閉めろ、でも補償はない」ってどういうことだと怒ってました。

 僕は演劇系の大学で教えているのですが、授業もオンラインになりました。

「オンラインで演劇は教えられるんですか?」とよく聞かれますが、理論は教えられても、「演技レッスン」の授業はぶっちゃけ、難しいです。だからと言って、やらなければ0なので、なんとか努力します。

「一番大きな声でこのセリフを言ってみよう」なんていう声のレッスンが「君の住んでいる環境で、周りに迷惑がかからない、出せる範囲の音量で言ってみよう」なんてことになるわけです。

 話し言葉には、「情報を伝える」と「イメージや感情を伝える」という二つの機能があります。

 画面越しの会話では、話し言葉という「情報」はちゃんと伝わります。

 でも、「イメージや感情」はなかなか伝わらないのです。

1 2 3 4 次へ

関連記事(外部サイト)