元プロ野球選手として初の医師を目指す男の軌跡

元プロ野球選手として初の医師を目指す男の軌跡

NPB出身の元プロ野球選手として初の医師誕生に向けて受験勉強中の寺田氏

―[職業 元プロ野球選手]―

◆日本の元プロ野球選手で医者になった者はいない

 日本プロ野球界は約100年、およそ一世紀の歴史があり、今日まで在籍していた数多のプロ野球選手がその歴史を築いてきた。彼らがグラウンドで残した記録や逸話、伝説は今も語り継がれているが、グラウンドを去ったその後の人生についてはあまり知らされていない。かつては、焼肉屋、スナックといった飲食を手がける者も多かったが、国会議員、大学教授、大企業社長など特権階級的な職業に就いて成功した者も珍しくはない。しかし、数多のプロ野球界出身の元選手で医師になった者はまだ一人としていない。

 メジャーを見ると、かつて広島初優勝(1975年)の主力だったゲイル・ホプキンスが整形外科医になったのは有名で、ホワイトソックスで準レギュラーとして活躍した後、当時のルーツ監督の誘いで広島に入団。試合がない日は、広島大学医学部の聴講生として研究室で勉強し、練習の合間でも医学書を読んでいたという逸話が残っている。

 近年ではカージナルスの一塁手だったマーク・ハミルトンが2014年引退後、ドナルド・アンド・バーバラ・ザッカー医科大学へ入り、昨年4月に卒業した。現在は、ニューヨークのメディカルセンターで勤務している。

◆戦力外通告の3日後に医学部受験を決意

 そして、日本プロ野球界においても遂に医師を志す人間が現れたのだ。

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