安倍長期政権を思い出せ。政権維持の最大基盤は日銀人事の勝利がすべてだ/倉山満

安倍長期政権を思い出せ。政権維持の最大基盤は日銀人事の勝利がすべてだ/倉山満

左から、日本銀行政策委員に提示された野口旭専修大学教授と、黒田東彦日銀総裁。野口氏の就任で委員会内のリフレ派は4人となった 写真/時事通信社 朝日新聞社

―[言論ストロングスタイル]―

◆安倍長期政権を思い出せ。政権維持の最大基盤は、日銀人事の勝利がすべてだ

 ガースーは死なず。久しぶりに明るい話題を聞いた。

 別に菅義偉首相に未来永劫、政権を維持してほしいなどと思わないが、首相就任から半年も経たずに引きずり降ろそうなど、理不尽にもほどがある。特に、コロナ禍では誰がやっても上手くいくはずがないとするなら、なおさらだ。誰がやっても上手くいかないなら、何が気に食わなくて菅首相を引きずり降ろそうとするのか。マスコミは菅内閣の支持率低下を伝え、政官界には急速に「菅おろし」の声が広がる。では、菅首相を降ろして、どうしたいのか?

 片一方で「コロナはペストのような危険な伝染病だから国民はいかなる我慢にも耐え忍べ」と命令しながら、「経済は回さねばならない」との大義名分で自粛は中途半端となる。ジレンマだ。さらに財務省は予算支出を嫌がり、トリレンマとなる。結果、政界工作が上手な業界には「GoTo〜ナンチャラ」と称して補助金がもらえるが、本当に困っている人々は生活苦にあえぐ。これでは何をやっても不満が生じる。

 本連載でも再三、今次コロナ禍において政策を転換しなければ、菅内閣の命脈は短いと指摘してきた。携帯電話の値下げやNHK改革、あるいはデジタル庁創設では、歴代政権が成し遂げられなかった結果を出している。

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