安倍長期政権を思い出せ。政権維持の最大基盤は日銀人事の勝利がすべてだ/倉山満

極端でも何でもない話、日本を好況にするのか不況にするのか、9人で決める。断言するが、総理大臣の最高権力とは、この9人を決めることにある。

 ただ、人事慣例として「枠」が存在する。総裁と副総裁は財務省と日銀のプロパーから。現在は、総裁が財務省出身の黒田氏なので、次は日銀で「プリンス」とされる雨宮正佳副総裁、「雨宮総裁」実現の折には財務省が副総裁で……とたすきがけ人事が予定されている。

 もう一人の副総裁は「学者枠」で、今の若田部昌澄副総裁の前職は早稲田大学教授だ。

 6人の委員は、産業界から3人(内1人はメガバンクから)、学者と民間エコノミストから2人、女性1人との、枠がある。

◆時の政権が財務省と戦ってでも、本気で景気回復に取り組む時、黒田総裁は金融緩和で呼応する

 そうした中、前安倍政権は徐々にリフレ派を増やし、3人を送り込んだ。若田部副総裁の他、片岡剛士・安達誠司の両委員である。

 現在は消費増税の悪影響があるので、金融緩和の効果は減殺されている。だが、このコロナ禍で金融緩和を止めればリーマンショック以上の悲惨さになるのは目に見えている。つまり、打つ手がない中で持ちこたえている状況だ。

 そこで、明るい兆しだ。もちろんコロナ禍を乗り切ったらとの前提だが、さらなる金融緩和による景気回復の態勢が整った。

関連記事(外部サイト)