プロ野球「一軍・二軍ボーダーラインの心理」。ヤクルト谷内亮太の場合


 谷内はすべての内野を守れるユーティリティープレーヤーなのだが、昇格時の内野はファーストに坂口智隆と畠山和洋、セカンドに山田哲人、サードに大引啓次がいて、ショートに西浦直亨(なおみち)。大引がケガで離脱すると、川端慎吾が復帰。簡単に入り込めるポジションはなく、2試合で先発出場を果たすもインパクトを残すことはできなかった。
 そして6月1日の楽天との交流戦(楽天生命パーク)。代打で登場した谷内はセンターに大飛球を放つ。「あわや」と思わせる会心の一打だったが、田中和基が背走してスーパーキャッチ。谷内にとっては何とも悔しい結果となった。
「正直、『なぜアウトになるのか』という打球でした。納得できる打席ではありましたが、今の僕は当落線上の選手なので、いくらいい打球を10打席続けても結果が出なければ下へ落とされる世界です。今は内容ある打席を追求してくのか、それとも結果を求めるのか、バランスの取り方が難しいです」
 6月9日、ヤクルトの試合前練習を見ていると、いつもと様子が少し違うことに気づく。谷内の守備練習が一向に終わらないのである。宮本慎也ヘッドコーチがノックをし、土橋勝征内野守備・走塁コーチが見守っている。前日のオリックス戦で、谷内は途中からショートの守備につき、1イニングに2つの失策を記録してしまったのだ。
「よし、もう1本いこう」(宮本コーチ)
 全体練習が終わってもノックはまだ続き、ようやく終わると谷内はグラウンドにへたり込んだ。

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