U−12仁志監督が伝える木内イズム。「サインに縛られず考えるクセを」

常総学院の攻撃はノーアウト1塁で、バッターは仁志。木内監督から出たサインは”セーフティバント”だった。仁志はこう振り返った。
「サインが出た瞬間、このままサード側にバントしたらみすみすアウトになるだけだと思ったんです。右バッターがサードの方向へバントするときって、転がす方向が見えないじゃないですか。でも、右方向へバントすればよく見える。そっちを見たら、ピッチャーとファーストの間がすごく空いていたので、勝手にプッシュバントに変えたんです。

 もちろん、サインと違うプレーだからといって怒られるようなことはありません。考えて、意見を持っていいという監督でしたし、むしろ何も考えてない方が怒られます。木内さんの野球は自由なんです。全部をサインで動かそうという感じはないし、考えてやったことなら結果が悪い方へ出たとしても、褒められはしませんけど、何も言われません」

 初球を強めにバントして一、二塁間へ転がす。ファーストが大きく横に動いてボールを捕ったものの、ピッチャーのベースカバーが間に合わず、悠々、セーフ。3点を追う最終回、仁志の好判断から常総学院はノーアウト1、2塁と、チャンスを広げた。しかし結局、常総学院はこの回、得点を挙げることができず、PL学園に春夏連覇を許してしまう。仁志はこう続けた。

「あの年に優勝したPL学園は選手個々の能力が高くて、それぞれのプレーで勝ったチームでした。

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