コーチの「喝!」でチームは改善。フェンシング女子金メダルの舞台裏


 最終ラウンドの残り6秒。34点目を取って日本がリード。これで勝負は決したと思われたが、中国はここでもしぶとさを発揮して、2秒後には同点に。結局そのまま時間切れとなり、1分間の1本勝負になったが、ここで勝ち切ったのは日本だった。
 一本勝負の残り23秒、東がポイントを奪って決着をつけた瞬間、宮脇はピストを駆け上がって東に抱きついていた。女子フルーレ団体がアジア大会初優勝を飾ったこの勝利について、宮脇はこう話す。
「山は韓国戦かなと思ったけど、やっぱり中国は勝ちに貪欲でした。途中でマイナスになったけど食らいついて、粘ってもぎ取った優勝だったと思います」
 東は「6月のアジア選手権の決勝も一本勝負だったけど、韓国に負けてしまっていたので、今回こそ勝ちたいなと思って。『突くぞ!』ということで頭の中はいっぱいでした」と振り返る。
 試合が終わった瞬間、ボアダンコーチからは「君たちは新しい歴史の1ページ目を作ったんだ」と言われたという。
「最初の一歩を踏み出せたと実感しました。五輪のメダル獲得は、これまでの日本女子フルーレでは誰もやったことがないから、そういう歴史を作っていけるチームになっていると感じました」と宮脇は明るい笑みを浮かべた。
 今回の団体戦は、大きな大会でのスタメンが一度もなかった辻が抜擢され、その力を存分に発揮した。

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