イニエスタの前でJ1初ゴール。17歳久保建英が「廊下」で開けた「扉」

クリアしたボールをダイレクトのボレーで狙う。3人に囲まれながらも、軽々とパスを出す。わざとテンポを外したパスを出すことで、ディフェンスの逆をとり、スルーパスを通してしまう。どのゾーンにいても、プレースピードの変化が自在で、横浜FMの選手たちを手玉に取った。
 対する久保は、凡庸なプレーに終始していた。2トップの一角を担ったものの、センターバックに激しく当たられると、前を向くのもままならない。そこでサイドに流れてボールを受けるも、はさまれて潰され、もつれて転倒した。厳しい時間が続き、明らかに試合に入れていなかった。

 しかし、久保獲得に動いた横浜のアンジェ・ポステコグルー監督のスタンスは明確である。

「試合を重ねるなかで成長してほしい」

 そして後半、久保は才能の片鱗を見せる。

 後半11分、自陣からのパスを中盤に落ちて受けると、滑らかなターンから右サイドに左足で展開。そのビジョンとスキルは天性のものだろう。一気にゴール前に駆け上がる気配を見せ、神戸のバックラインを下げる。しかしペナルティーエリアに入ったところで、止まった。これで一瞬にしてフリーになる。

「(ボールを持つ松原健の)切り返すのが見えたから。少し下がって受け、トラップはずらさないように。コースは狙いましたね」

 久保は自身のゴールをそう説明している。

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