イニエスタの前でJ1初ゴール。17歳久保建英が「廊下」で開けた「扉」



 スペインでは、「PASILLO INTERIOR(回廊)」と言われるバックラインの前に横たわる「廊下」で、「どの扉を開けるのか」を攻撃者たちは突き詰める。そこで扉を開ける時間的、空間的余裕を得られるかどうかが大事になるのだが、久保はそれを止まることによって、易々と得ていた。スペインの風を感じさせる非凡なプレーだった。シュートそのものの技術も高かったが、その前に勝負を制していた。
 結局、久保はその後、後半19分に交代で退いている。しかし、この得点が決勝点につながった。

「ほとんどの時間、何もさせなかった。でも、あの一度を決めるというのは、”持っている”ということなのかもしれない」

 神戸の選手たちは唇を噛んでいる。

 久保は17歳らしさを見せたといえるだろう。ひとりのプロ選手としては、まだ未成熟な部分があり、力づくで封じ込まれてしまうところはあった。各ゾーンで求められるプレーを満たせず、守備のインテンシティも低く、流れから消えた。イニエスタのように、相手の逆を取り続ける、そんな境地にも達していない。プロ選手とのプレー経験が圧倒的に足りていないのだ。

 そのせいで、守備ありきのFC東京では「前を向いてボールを持ったら面白いが……」と、出場機会が限られたのだろう。

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