初Vへ辿り着けなかった何かの答え。それでも強い錦織圭は帰ってきた


 一方、ジョコビッチは、錦織の一次攻撃を守備範囲の広い驚異的なディフェンスで深く返球。ミスも少なく的確にコントロールして、錦織を劣勢に追い込んだ。とりわけ、この日のジョコビッチは、コートのコーナーに決まるバックハンドのダウンザラインへのショットがすばらしかった。
 そして、ファーストサーブでのポイント獲得率が80%に達し、本来リターンのいい錦織につけ入る隙を全く見せなかった。精度の非常に高いテニスを一貫して実行したことについて次のように語っている。
「今回のような大きな試合では、経験に基づいたテニスをしようとした。圭とはこれまでたくさん対戦してきたことを踏まえたコンビネーションです。実際よく実行できました」
 錦織は、「さらに上書きされて鋭い球が飛んできたので、なかなか主導権を握ることができなかった」と力なく敗戦を振り返り、今回もジョコビッチの牙城を崩せなかった。
 今年のウィンブルドン準々決勝で、ジョコビッチに4セットで敗れた後、錦織は、「やっぱり何かが足りないんだろうし。(それが)何かこれから見つけていかないといけない」と自ら課題を口にしていたが、その自分なりの答えをニューヨークでも見つけることはできなかった。
「まず、今日は自分のミスがすごく早かったので、そこ(答えを見つける過程)に辿り着くまでいけなかった。出だしこそチャンスはありましたけど、なかなか後半はついていけなかったので、何かを試す前にミスが出てしまっていた」
 これでジョコビッチには、2014年USオープン準決勝で勝って以降、一度も勝てず14連敗となった。

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