記録は世界3位。五輪出場を目指す義足のジャンパーの意志はブレない

従って、レームのオリンピック出場に向けては、非常に大きな壁が存在すると言えるだろう。
極限の先にあるのはオリンピックか、それとも……
 とはいえ、上述の議論が起こった当時の状況は、IAAFとレーム陣営が相対しているという構図ではなく、ワーキンググループを設置し、さらなる検証の余地を探っていくというものであった。しかしながら、2017年の世界陸上競技選手権(ロンドン)に向けて、レームは再度IAAFの説得を試みたものの、結果として出場には至っていない。
 8m48をマークした8月のパラ陸上欧州選手権の直前は、7月に日本で世界記録を樹立した影響もあり、ドイツ国内のスポーツ報道でも新たな記録誕生の機運が高まっていたが、同時にレームの五輪出場に向けた奮闘についてもあらためて紹介されていた。
 そのなかには、2020年に向けてIAAFと平行線が続いている現状を受けて「(IAAFは)勇気がない(≒臆病だ)」というけん制ともとれるレーム自身の発言や、ピストリウス氏が行なったようなCASへの提訴という選択肢について触れるメディアもあった。
 レーム自身が五輪への出場を希望する限り、議論や報道が止むことはないだろう。
「僕がパラ陸上の走り幅跳びを始めた時の世界記録は、7m以下だった。それを考えると、物凄い進歩だ。今のところ自分の限界は見えないので、極限まで挑戦したい。

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