終盤戦で全員好調は逆に不安。打撃不振はティーバッティングが処方箋

逆に不調というのも特別な理由(故障など)がない限りそう長くは続かないもので、2週間もすれば調子は上向いてくる。
 これはほとんどの打者に当てはまることだが、イチローのように”超”がつく一流打者は、この調子が落ち始める前にいろいろと工夫し、好不調の波を小さくするセンスがある。
 だが普通の打者は、この好不調の波に抗(あらが)えない。それどころか、調子が落ち始めていることに気づいていない打者も少なくない。
 こうした調子の波というのは、シーズン終盤だろうが関係なくやってくる。もっとも厄介なことは、調子のよかった選手がCSや日本シリーズでまったく打てなくなることだ。そうした選手の調子を上げていくのが、打撃コーチの仕事となるわけだ。
 余談だが、広島はマジックが点灯してから、打線が奮わずに連敗を喫した時期があった。おそらく、それまでの疲れが一気に出たのだと思われるが、CSの頃には調子を取り戻すと思う。
 ただ理想を言えば、今回の広島のように主力が揃って不振になることは避けたい。3年前に優勝したヤクルトのように、バレンティンがダメでも山田哲人がいいとか、山田が下降気味でも雄平の調子が上向いてきたとか、誰かがカバーしている状態なら著しく得点力が下がることはない。
 コーチとしては、こうした状態が一番ありがたい。むしろ、チーム全員が好調という方が怖い。

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