西武もヤクルトも好機で代打なし。打席に立つ両エースが背負った信頼


――スワローズの打者は岡林さんでした。スワローズもまた、チャンスにも関わらず、この場面で代打を出さずに「岡林続投」を選択したわけです。
石井 あぁ……、岡林くんでしたか。野村(克也)監督も、森(祇晶)監督も意地の張り合いというか、本当に岡林くんと僕を買っていてくれたという証拠ですね。そういう試合も珍しいですよね。
――結局、そこで点は入らずに試合は1−1で延長戦に入り、延長10回表に秋山幸二選手が決勝の犠牲フライを放って、ライオンズが2−1で勝利。3年連続の日本一となりました。最終回はスワローズの誇る古田敦也、広澤、ジャック・ハウエルを三者凡退に打ち取りましたね。
石井 最終回はもう必死でした。だから、僕は胴上げに参加できなかったんです。マウンドにいるのに、疲れ果てて、精も根も尽き果てて、マウンド近くでぐったりしていたんです。「やっと終わった……」という感じでしたね。シリーズMVPにも輝いて、盆と正月がいっぺんに来たような感じでした。

純粋に勝負を楽しめた2年間
――1993年も再びスワローズとの日本シリーズとなりました。この年は腰に不安を抱えてのシリーズ入りだったんですよね?
石井 1993年はペナントレースで190イニング以上(191回3分の2)投げたんですよ。

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