タレント揃いのU−19日本代表、世界へ。黄金世代を超える「期待度」



 だがその一方で、楽な勝ち上がりに不安もあった。なかなか点が取れない展開になったとき、焦りが生まれ、完全アウェーの雰囲気も手伝って、我を失ってしまうのではないか。

 しかし、彼らは競り合っても慌てなかった。耐える時間はしっかりと耐え、来るべきチャンスを待ち続けた。

 最後は逆に、焦るインドネシアのスキを突くように、久保とのパス交換で右サイドを突破したFW宮代大聖(川崎フロンターレU−18)が2点目を決め、勝負の決着をつけた。齊藤が笑顔で振り返る。

「最後のところで体を張るとか、シュートブロックをするということはできていたので、そんなに失点の心配はしていなかった。もう1点取れたら、試合は終わるなと思っていたし、結果的にそういうゲームになってよかった」
 影山監督も「個人としても、チームとしても、まだまだ未熟」と言いつつ、選手たちが見せた大人びた対応を「頼もしかった」と高評価。「ある程度、内容よりも結果に針を振って、天候も天候だったので、シンプルに(相手の攻撃をクリアで)切って、もう一回守備をするとか、このゲームに必要なことをみんながやってくれたんじゃないかなと思う」と、彼らの戦いぶりを称えた。

 言うまでもなく、結果は100点満点の試合でも、内容に目を向ければ、物足りなさは残る。決して見栄えのいい勝ち方ではなかった。

 だが、裏を返せば、彼らは必ずしも自分たちの思いどおりに試合を進められたわけではなかったが、それでも勝利を手にした。タレント集団ゆえの軽さや脆さは見られなかった。

 タレントぞろいと期待高まるチームが、これほど泥臭く、勝負に徹して戦い抜いたことに、圧勝以上の価値があるのではないかと思う。

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