「これぞ箱根の駆け引き」。青学大vs東洋大、両監督の戦略を分析した

東洋大を上回るという点では、青学大の戦略は正解だったということだ。
「8区までは想定どおりだったというか、よく頑張ったなと選手たちの健闘に感動する場面がありました。ただ、全体的に見ると1枚足りなかったですね。前回7区区間3位になっていた渡辺奏太(3年)が今年も使えれば8区までに起用していたし、8区の鈴木は淡々と走るタイプだったから、(本当は)9区で走る姿を見たかった。9区の中村拳梧(4年)も10区だったらもっといい走りをしていたと思う」
 こう話す酒井監督は大会前、青学大の選手層の厚さを警戒して、復路の前半でも勝負ができなければいけないと話していた。だが、結局は渡辺が使えなかったこともあり、往路勝負に徹した。
「もちろん復路に1枚残しておくことも考えました。そのひとりを8区に持ってくるのも手かなと。鈴木を8区ではなく往路の4区に持っていって、相澤あたりを8区に回すのも面白いかなと思ったけど、今回は流れを重視しました。(復路でも勝負するための)そんな作戦は次に取っておきます」
 今回は往路優勝が東洋大、復路優勝は青学大、そして総合優勝が東海大と、すべて違う珍しい結果。東海大は全10区間で区間1位は1区間ながら、2位が5区間という総合力の高さを見せた。また、青学大は区間1位が4区間で2位が2区間というすばらしい結果を残している。
 次回に目を向けると、東海大は今回出場できなかったエース格の關颯人(3年)のほかに、今回5区の西田と6区の中島が残り、優勝を経験したことで選手たちが自信をつけて盤石と言える。東洋大も今回走った4年生は3人だけで、主力と特殊区間で走った選手が残る。
 だが、青学大は4年生5人が卒業してしまい、戦力ダウンが気になる。そんな中で原監督がどんなチームを作り上げてくるか。来年の箱根駅伝は、穴がない東海大に対し、原監督や酒井監督がどんな戦略で挑んでくるかが見どころになりそうだ。

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