スタイル変更も前への精神は不変。22年ぶりVで明大が新時代を築く

その1センチでサポートの入り方、バックスの勢いが変わってくるので」
 ディフェンスが固まれば、アタックにもリズムが生まれる。事前の分析、周到な準備も奏功した。天理が「外から内の方向転換にもろい」と読むと、アングルチェンジで何度もゲインした。前半の中盤の高橋のサインプレーのトライもそうだった。サインが「タンク・エックス(単9X)」。
 ラインアウトから紫紺のジャージの9番の福田がボールを持ち出して、左に走った。そこに、「X」のごとく、交差するようにWTB高橋が駆け込んだ。高橋はそのままタテに切れ込み、中央に飛び込んだ。ゴールも決まり、12−5とリードした。
 高橋が痛快そうに笑う。
「狙い通りでした。(走り抜けて)気持ちよかったです」
 勝負の最大のポイントだったスクラムでは、明大は持ち前の「修正力」を見せた。天理大の低くて強固な押しに苦労し、序盤は相手ボールのスクラムでコラプシング(故意に崩す行為)の反則を相次いでとられた。武井によると、フロントロー陣が食い込まれてはじき出されていたためだが、すぐに連携をとり、ヒット勝負に出て後ろ5人の押しをもらうこと、相手の首を抑えて低く沈むことを確認し合ったそうだ。
 武井がこう振り返る。
「横のまとまり、結束も意識しました。そしてスクラムも前へ、です」
 今季のシーズンを振り返ると、チーム作りのカギは対抗戦で慶応大学、早稲田大学に敗れた後にあっただろう。

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