スタイル変更も前への精神は不変。22年ぶりVで明大が新時代を築く

対抗戦4位扱いとなり、大学選手権ではノーシードとされた。選手が自信を無くしてもおかしくなかった。
 だが、大学選手権前、田中監督はミーティングで故・北島忠治元監督の写真を部員たちに見せたという。
「この人を誰か知っているか?」
 当然、みんな知っていた。「有名な言葉は何だ?」と聞いた。
 ラグビー部の寮の食堂には「前へ」との言葉が掲げられている。田中監督が思い出す。
「”前へ”という言葉は知っていたので、それはどういうことだと思うと聞いたんです。僕は前へというのはプレースタイルというより、生き方というか、哲学みたいなものだと思うと説明しました。4位という状況だけど、そこから逃げないで進んでいくという話をしたんです」
 そのコトバ通り、「前へ」とは、どんな状況でも前に出る。苦境にあっても、自分で道を切り開く。新しい時代を創り出す気概を言うのであろう。
 また、田中監督の勧めで、4年生22人全員でラグビー寮がある八幡山駅近くの中華料理店で「決起集会」を開き、その後、スーパー銭湯に行った。食事をしながら、とことん話し合って、チームの方向性を確認した。
 高橋が「4年生の熱量」を強調する。
「全員が本音でした。感極まって泣いている人もいた。全員がひとつになりました」
 いろんな要因がかみ合っての名門復活である。

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