根鈴雄次が挑むフライボール革命。「ヒットの延長が本塁打」にNO

その低反発バットでホームランを狙ってほしいのにね。要はフィジカルとバットのバランスなんですね」
 根鈴は、打球に角度をつけて上げるように指導するが、それは「引っ張る」ことではない。
「日米野球で、ソトが振り遅れみたいに打った打球が左中間スタンドに突き刺さりました。ああいうのがいいんです。左打者だったら、スタンドティーの打撃では全部左中間を狙わせる。真ん中より右には1球も打たせない。ティーは真ん中よりもやや外目の甘い位置で、自分の踏み込んだ足より中でガーンと激しいライナーが出るようにまず仕上げていく。
 フライを上げるというより角度をつけたライナーを打つという感じです。ランチアングル(打ち出し角度)を意識します。
 大谷翔平選手が去年4月、そういう打ち方で左中間に3発連続でホームランを打ちましたが、あれでアメリカの人たちは『おおー!やるな』と彼を認めたんですね」
 根鈴は「ヒットの延長がホームラン」という日本の考え方も否定する。
「日本では『野手の間を抜く当りを打て』なんて指導していますが、ヒットっていうのはたまたま野手のいないところにボールが落ちただけで、運の問題なんですね。本当は『ホームランを狙って打った当り損ねが安打になる』んですよ。だから、アメリカの子どもはみんなホームランを打とうとします」
 セイバーメトリクスの代表的な研究者のひとり、ボロス・マクラッケンは「フェアグラウンドに飛んだ打球が、安打になる確率は、打者、投手の実力に関係なく3割前後になる」ことを発見した。

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