競技と人生。片山右京が語る「世界で戦える者と戦えない者の違い」

遥かなるツール・ド・フランス 〜片山右京とTeamUKYOの挑戦〜
【連載・第92回】

 今夏、日本人選手のメダルラッシュで大いに沸いたリオデジャネイロ五輪。4年に一度の祭典は、世界と日本とのレベルの差を知る機会でもある。F1というモーターレースの最高峰で戦い、登山家として世界有数の山々を制覇し、現在は自ら率いるTeamUKYOでツール・ド・フランス参戦を目指す片山右京に、世界で戦える日本人について話を聞いた。

 スポーツ界の話題をさらったリオ五輪が閉幕し、各競技はそれぞれの分野で、ふたたび活発な戦いを再開させている。サイクルロードレースでは、3大グランツールの掉尾(ちょうび)を飾るブエルタ・ア・エスパーニャが開催中だ。9月11日にスペイン・マドリードで最終日を迎えるまで、3週間の熱戦は今年も多くのファンを魅了することだろう。

 今年のブエルタには、新城幸也(あらしろ・ゆきや/ランプレ・メリダ)と、別府史之(べっぷ・ふみゆき/トレック・セガフレード)の2名の日本人が参戦している。長年、ワールドツアーチームで活躍する彼ら2名は、自らの力でそのポジションを掴み取ってきた。

 現在、新城は31歳で、別府は33歳。彼らに続く若手日本人選手の台頭が期待されて久しいが、実際のところはなかなか、その衣鉢を継ぐ有望株は現れない。東京で開催される次のオリンピックが4年後に迫っていることを考えれば、ロードレース種目で活躍できる才能の育成は、日本の自転車界にとって喫緊の急務であろう。また、オリンピックが終わったあとも、その選手たちが常に世界の第一線で活動していくためには、短期的なカンフル剤だけではなく、長期的視野を持った取り組みも必要なのだろう。

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