計算ずくめの逆転V。「指揮官の予言」で振り返る日本ハムの4年間

 最大で11.5のゲーム差をひっくり返して、ファイターズがリーグ制覇を成し遂げた。栗山英樹監督にとっては、就任1年目の2012年以来、4年ぶりのリーグ制覇となる。

 そのときと、今年を比べてみる。

 変わらないのは4番の中田翔、センターを守る陽岱鋼、メジャーに挑戦して戻ってきた田中賢介、先発の一角を担う吉川光夫、貴重な中継ぎとして存在感を発揮している宮西尚生あたりか。

 その一方で、ベテランの稲葉篤紀、金子誠はすでに引退し、糸井嘉男、小谷野栄一は移籍している。投手陣で言えば、11勝を挙げていた武田勝、抑えの切り札だった武田久は今年、一軍の戦力にはならなかった。

 その間、育ったのは球界屈指のショートに成長した中島卓也、主にトップバッターを任された西川遥輝、打つことに関しては絶対的な信頼感を誇る近藤健介、来日当初は貧打に喘いだブランドン・レアード、そして二刀流の大谷翔平――栗山監督が彼らをどのようにして見出し、育てたのか。就任2年目以降、指揮官がいかに先を見据えていたのかを、当時の言葉から探ってみたい。

 まず優勝した翌年、大谷が入団した2013年の春に、栗山監督はこう言っていた。

「今年は、(田中)賢介と(糸井)嘉男がチームを離れて、そのためにどういう選手たちが育たなければいけないのかということが課題。そこはハッキリと見えてるよ」

 糸井と言えば当時、4年連続で打率3割をクリア、4年連続でゴールデングラブ賞を獲得していた球界屈指の外野手だ。糸井を放出した理由はひとつではなかったが、その中でも大きかったのは、じつは大谷の入団だった。

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