三浦大輔の引退試合でプロ初打席初本塁打、廣岡大志の「強運」

 9月29日、横浜スタジアム――。2回表、ヤクルトの一死1、3塁のチャンスに、打席には19歳のルーキー・廣岡大志が立っていた。マウンドは、この日が引退登板となるDeNAの三浦大輔。このピンチに「番長、頑張れ!」の大声援が球場を包み込む。

 結果は、廣岡のプロ初打席初本塁打となるレフトへの3ラン。そしてこのルーキーに浴びた一発は三浦にとって現役最後の被本塁打(358本目)となったのである。

「この選手は何かを持っている......」

 廣岡のホームランを目の当たりにし、そう思わずにはいられなかった。

 この日、一塁側ベンチ前は早い時間から報道陣がごった返し、午後2時に三浦の囲み会見が開かれた。あまりの混雑に三塁側ベンチ前へ移動すると、初めて一軍に登録された廣岡の姿がそこにあった。この数時間後に、プロ野球史上5人目となる高卒新人の初打席初本塁打が生まれるとは思ってもみなかった。

 廣岡は、智弁学園(奈良)出身、183センチ、81キロの大型内野手で、昨年のドラフトでヤクルトから2位で指名され入団した。シーズンをともに過ごしたファームのスタッフは、廣岡の特長についてこんな話をしてくれた。

「まだ高校を卒業したばかりの甘えや幼さはありますが、どこか憎めないところがあります。選手としては、結果がほしい場面でしっかりと残せる集中力があります」

 1年目の今季、廣岡は二軍で113試合に出場し、打率.218、10本塁打、141三振という成績だった。廣岡は言う。

「三振はリーグ最多で、失策28個も最多でした(笑)。でも、思い切りプレーしての結果なので、気にしていません」

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