ドラフトの超目玉、創価大・田中正義の右肩は本当に大丈夫か?

 とんでもなく速いボールだった。というより、とんでもなく"強い"ボールだった。右打者の外角低めのボール球。投手にしてみれば、ちょっと引っ掛けた感じの球だ。いつもなら140キロ後半の球でもミットを内に戻せたのに、それがまったくできない。速くて、強く、そして重い。公認球より重いボールを使っているんじゃないか。そう感じさせるぐらい、とんでもないボールだった。

 このとんでもないボールを投げていたのは、創価大のエース・田中正義だ。リーグ戦の優勝をかけた流通経済大戦を数日後に控えたブルペンで、今年のドラフト最大の目玉である田中の球を受けた。

 今年春の右肩痛がなかったら、12球団すべてが1位で指名してもおかしくない大器だ。しかし、故障した箇所が"肩"ということが、プロ側の懸念を深刻なものにした。

 そして、この秋。全球団が注目していた田中のピッチングは、リーグ戦で投げるたびに快方に向かっていることを証明し、ドラフトを目前に控え、プロ側の評価も再び急上昇してきた。

 田中の球を受けた日、彼の表情は明るかった。リーグ戦の真っ只中、しかも数日後には大一番を控えている。それでもこの取材を受けてくれたこと自体、体調がよく、調子も上向いているなによりの証拠だろう。

 独特の豪快なテイクバック。両腕が描く"M字"のヒジの位置が素晴らしく、そこから強烈な腕の振りでボールを投げ込んでくる。構えたミットを早めに引いて、遅れないようにタイミングをとっても、やはり遅れてしまう。

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