運命の日。「小さな独立リーガー大学生投手」にドラフト指名はあるか

 2016年のプロ野球開幕時点で、NPBに支配下登録されている160センチ台の投手はわずか4人しかいない。167センチの石川雅規(ヤクルト)と谷元圭介(日本ハム)、168センチの大山暁史(オリックス)、169センチの美馬学(楽天)の4人だ。

 10月20日に行なわれるドラフト会議で、ベースボール・ファースト・リーグ(通称BFL)の兵庫ブルーサンダーズに所属する山川和大(やまかわ・ともひろ)が指名されれば、5人目の160センチ台の投手となる。

 資料などによれば、山川のプロフィール欄には身長168センチと記載されているが、本人に確認すると「167センチです」と力強く返してきた。

 この小さい体を目一杯使って投げ込むストレートは、最速152キロをマークするまでになった。これに山川のもうひとつの武器である"タテスラ"を軸とした投球で、今季は13試合、50イニングを投げ、被安打20、与四死球7、奪三振71、防御率0.54と圧巻の投球を見せた。

 この体で150キロを投げるポテンシャルにまず注目だが、さらに興味深いのがその経歴だ。

 山川は今、兵庫ブルーサンダーズに所属する一方で、教員免許の取得を目指す芦屋大の学生である。

「実家暮らしで、去年まではカラオケ店、焼鳥屋、プールの監視員など、バイトもいろいろやっていました」

 キラキラとした目で語る雰囲気は、ごく普通の大学生。そんな一見普通の学生が、なぜ"独立リーグ"の選手でもあるのか。その経緯を聞くと、山川のユニークなこれまでの経歴が絡んでくる。

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