「ドラフト会場に入るまで迷う」田中正義と高校ビッグ4の評価

「ここからですよ。ここからドラフト直前まで、各球団がどう動くのか。最終的にどれだけの球団が戻ってくるのか......」

 ドラフト開催の4日前、ある球場で顔を合わせたセ・リーグ某球団のAスカウトは言った。Aスカウトが言う「戻る」とは、今ドラフトの目玉、田中正義(創価大)の1位指名を指しての言葉だ。

 昨年の時点で、今年のドラフトは"田中一色"の様相を呈していた。2年前の大学選手権で2年生ながら初戦の佛教大戦で無四球完封。150キロ台のストレートを連発した衝撃的な全国デビューから成長を続け、昨年6月に行なわれた大学日本代表とNBPの若手主体の選抜チームとの一戦では、4イニングを投げ7者連続を含む8奪三振。観戦したスカウトをして、「来年のドラフトで12球団1位もある......」と言わしめるほど、圧巻の投球を披露した。

 しかし、田中は今年春のリーグ戦中に右肩痛を発症。戦線離脱となったことで、ドラフト戦線の様子が一変した。

 そこで台頭してきたのが、年間7完封を達成した佐々木千隼(桜美林大)、東京六大学で通算300奪三振をマークした柳裕也(明治大)の大学生投手と、寺島成輝(履正社)、藤平尚真(横浜)、高橋昂也(花咲徳栄)の"ビッグ3"に、夏の甲子園優勝投手の今井達也(作新学院)を加えた高校生投手たちだ。

 そして迎えた秋。田中はリーグ戦で復帰登板を果たし、8試合、44回1/3を投げ、被安打22、四死球13、奪三振42、失点9の成績をおさめた。

 スカウトからは「普通に投げられるようになった」「問題なし」との声も聞こえるが、「昨年ほど絶対的な感じはない」という本音も。実際、田中の評価は真っ二つに分かれている。

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