イブラヒモビッチ、ポグバ、バロテッリ...移籍劇を操る大物代理人の実像

【サイモン・クーパーのフットボール・オンライン】

■大物代理人ミノ・ライオラ物語(1)

 ミノ・ライオラの職業を外見や着ているものから当てるとしたら、こう言いたくなりそうだ。「小さな街のピザ屋のウェイター、でも今日は休日」

 確かにライオラは、親の営むレストランで働いて育った。今も彼のサービスは、非の打ちどころがない。オランダ北西部の街ハールレムの中心にある殺風景な通り。両親のマンションの下にある彼の部屋で会ったときから、ライオラは僕が必要としていることを、すべて先回りして考えている。そこに座っていて本当に快適? エナジードリンクはどう? ジャケットを着ていたら暑くない?

 この小柄で小太りのイタリア生まれのオランダ人は、世界で最も影響力のあるフットボールのエージェントだろう。マンチェスター・ユナイテッドがこの夏、ライオラのクライアント3人を獲得したのは偶然ではない。ポール・ポグバ、ズラタン・イブラヒモビッチ、そしてヘンリク・ムヒタリアンの3選手だ。えり抜きの顧客リストのなかには、花開いていない偉大な才能の持ち主マリオ・バロテッリもいる。

 ライオラのことが好きでも嫌いでも(ユナイテッドの元監督アレックス・ファーガソンは嫌いだった)、彼が移籍市場に大きな影響力を及ぼしていることは間違いない。ライオラは、どの選手がどのクラブへ行くかを決める大きな力になっている。

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