浦和レッズの敗戦を「他山の石」に。J2残留に成功のツエーゲン金沢

「J3の選手と、Jリーガーとしてひと括りにされるのには違和感がある」

 J1の選手が困惑気味にこう言うのは珍しいことではない。それはプロ選手としての矜持(きょうじ)の問題だろう。J1とJ3の年俸格差は10倍から100倍にも達する。同じ立場のプロ選手として見た場合、J3は世界の果て、大きな隔たりがあることは否めない。

「INFIERNO」

 スペイン語圏の国々では、下部リーグは「地獄」と形容される。華やかなトップリーグと比べ、あまりに待遇の差があるからだ。地獄から這い上がらなければ、その苦痛はやがて耐えられないものとなる。

 その日、地獄には糸が垂れていた。どちらか一方だけを救う、たった1本の糸が――。

 12月4日、富山。J2で21位のツエーゲン金沢は、J3で2位の栃木SCと入れ替え戦のセカンドレグを戦っている。金沢の本拠地が芝生の張替えで、富山での開催が決定。ファーストレグは、金沢が0−1と幸先のいい勝利を収めていたが、何が起こるか分からない雰囲気は漂っていた。

「昨日(3日)CSを見て、(浦和レッズが)アウェーで先勝したのに、ホームで点を取られると状況が一変していた。その怖さを思い知った。だから選手には、『アドバンテージはないと思え、しっかり勝利で終わろう』と伝えました」

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