内田篤人の復帰。「贅沢は言わない、長く続けられるだけでありがたい」

 1年9カ月のリハビリを終え、内田篤人がピッチに戻ってきた。

「どうせならホームで復帰したい!」とまるで駄々っ子のように本音とも冗談ともつかない言葉を繰り返していた内田だったが、チャンスが巡ってきたのはヨーロッパリーグ(EL)第6戦。アウェーでのザルツブルク戦だった。マルクス・ヴァインツィール監督からは「出場時間は20分か30分」と言われていたそうだが、時間は刻々と過ぎていった。ついに声がかかったのは試合終了間際の83分だった。

 わずかな出場時間のおかげで、落ち着いた気持ちで試合に臨めたという。

「意外に冷静というか、試合展開が難しかった、おれはもっと(出場)時間があると思ったから、『(出番が)ああ、来ねーな、来ねーな』と思っているうちに、気持ちが冷めた」

 内田らしいシニカルかつユーモラスなコメントだった。コンディションはまだ100パーセントではなくても、その復帰を実感した。

 この日のロスタイムも含めて10分弱のプレーそのものを云々するのは野暮かもしれない。試合前に全員で行なうウォーミングアップから、内田の動きは他の選手と違っていた。ごく普通のジョグをする中でも、ひとりだけ腰回りに手をやり、曲げ伸ばしをし、感覚を確認しながら行なった。長めのパスやクロスを入れる練習も、あくまで軽く感触を確かめる程度。本調子からは程遠く、ピッチに立つことに意味があるような出場だった。

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