150万円の安馬、モーリスのサクセスストーリーが香港で完結した

 今年の香港国際競走は、これが引退レースとなるモーリス(牡5歳)のためにあったといっても過言ではない興行になった。

 下馬評ではモーリスの出走する香港カップ(芝2000m)と、ハイランドリール(牡4歳)の出走する香港ヴァーズ(芝2400m)は固く、香港マイル(芝1600m)と香港スプリント(芝1200m)は傑出馬不在で、混戦と見られていた。

 しかし、競馬はそう簡単ではない。

4つの国際競走のうち、最初に行なわれた香港ヴァーズでのハイランドリールは昨年の勝ち馬で単勝1倍台の断然人気だった。レースも序盤から自分のペースで展開を支配し、直線に向いてからもみるみる後続を突き放して、磐石の勝利かに見えた。が、ゴールに近づくにつれて、これにグイグイと迫ってくる1頭がいた。日本から参戦のサトノクラウン(牡4歳)だ。一完歩ごとに差を詰めると、ゴール間際で逆転。馬主の里見治氏は菊花賞で待望のGI初勝利(サトノダイヤモンド)を挙げており、「今年はすごいことになってきました」と笑顔を見せた。

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