「鹿島は賢い」スペインサッカーの重鎮が、クラブW杯を詳細に分析

■スペイン人指導者が見た鹿島アントラーズ(1)

 クラブワールドカップ準決勝。鹿島アントラーズは南米代表のアトレティコ・ナシオナル(コロンビア)を3−0で下している。快挙だった。これによって上げ潮に乗ったことが、決勝レアル・マドリード戦の奮闘にもつながった。そもそも、鹿島はいかにして南米の雄を倒したのか?

「鹿島には運があった。ポゼッションは4対6で分が悪く、多くの決定機を作られ、ポストが2度、シュートを防いでくれた。スコアはどう転んでもおかしくなかった。しかし鹿島は自分たちの限界をよく知り、賢く立ち回っている。FW、MF、DF、GKの各ラインがグループとして連帯し、実にソリッドな守りだった」

 ミケル・エチャリは端的に説明している。エチャリはリーガエスパニョーラの名門、レアル・ソシエダで約20年にわたり強化部長やコーチなどを経験。スカウティング力に定評があり、ウナイ・エメリ(現パリ・サンジェルマン)、ガイスカ・ガリターノ(現デポルティボ・ラコルーニャ)、ファン・マヌエル・リージョ(ジョゼップ・グアルディオラが師と仰ぐ存在)らトップレベルの指導者にも大きな影響を与える。

「勝負の分岐点は、後半の選手交代とシステム変更だろう」

 そう語るエチャリの分析は鋭かった。

「鹿島は4−4−2、ナシオナルは4−2−3−1の形で組み合っている。鹿島の2トップは、数的不利の中でも前線を走り回り、ボールの出どころにフタをした。

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