刺客ナポリを返り討ち。レアルが見せつけた圧倒的な実力差

 選手個々の能力の単純な足し算では、チームの力は計れない。だからこそ、選手の能力で劣る弱者は組織力を高め、集団として戦略を練り、強者に挑む。

 それこそが番狂わせを生む最大の理由。サッカーのみならず、団体スポーツにおける醍醐味と言っていいかもしれない。

 だが、その一方で、選手個々の能力の差を組織力で埋めることの限界もまたある。ときにタレントの違いは埋めがたい差となって、ふたつのチームの間に横たわるのも事実だ。

 UEFAチャンピオンズリーグ、ラウンド16第1戦。レアル・マドリードと対戦したナポリは、選手一人ひとりの能力では明らかに相手より劣っていた。そもそも選手の能力でレアルと対等に渡り合えるチームなど、世界中にいくつもないのだから、当然といえば当然である。

 では、ナポリはその差を埋めるべく、いかに白い巨人に挑みかかっていったのか。

 ナポリが採った戦略を、一言で言えば、大胆かつアグレッシブに攻守を行なうということになるのだろう。

 ナポリの基本フォーメーションは4−3−3。一応、そう表記しておくが、これ自体にあまり意味はない。というのも、攻撃時には2−3−5、守備時には6−3−1とでもいうような形に変化し、ナポリは常に攻めるべきゴール、あるいは守るべきゴールの近くに人数をかけていたからだ。

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