「終わったGK」カシージャスがポルトで復活。苦い記憶も脳内変換?

「彼はもう終わったよ」

 そんな根も葉もない風評が、プロアスリートたちの心をどれだけ苦しめるものか――。しかし、批判に正対できない選手に明日はない。それも真実である。

 世界最高のGKと言われたイケル・カシージャス(35歳)も、「終焉」の烙印を押されている。レアル・マドリード時代、「聖なる守護神」と呼ばれた男の名は、次第に貶(おとし)められていった。
 2012〜13シーズン、カシージャスはジョゼ・モウリーニョ監督との軋轢(あつれき)でポジションを剥奪されてしまう。2014年ブラジルW杯では、開幕のオランダ戦で致命的ミスを犯し、スペイン代表敗退の戦犯になった。2015年夏には事実上追放される形でレアル・マドリードを退団し、FCポルトへ。移籍当初はミスが続き、クラブ史上最高年俸選手として風当たりが強く、「老害」の誹(そし)りを受けた。

「もともと練習も熱心でないし、反射神経だけで活躍してきたから、30歳を超えて衰えを隠せない」という分析はもっともらしかった。

 しかし、今シーズンのカシージャスはそんな声にプレーで応えた。

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