WBC日本の新部署「初期消火」をこなす平野佳寿よ、ありがとう

 火災が起きたらまず通報、そして大事なのは「初期消火」です――。

 そんな防災訓練の光景が脳裏に蘇ってくるような、なんとも不思議な継投だった。

"赤い稲妻"の異名を持つキューバ打線の前に、エース・菅野智之が4回までに7安打を浴びてまさかの4失点。2点ビハインドの5回表からマウンドに上がったのは、本来ストッパー候補として召集されたはずの平野佳寿だった。所属するオリックスでは2010年からリリーフを務めており、ゲームの折り返し地点でこの投手がマウンドにいることに国際大会ならではの贅沢さが感じられた。

 平野はこのイニングを打者3人で退け、1イニング限りでマウンドを降りた。平野は試合後、こう語った。

「接戦やし絶対に落とせないので、勝ってる時より逆に点をやってはいけない。2点差で勝っていたら『1点はいいかな』と思うこともありますけど、こういうゲームでは絶対に点差を広げるわけにはいかないと思って投げました」

 12日のオランダ戦でも、先発の石川歩が3回5失点と炎上して早いイニングで降板。その時も4回からマウンドに上がったのは平野で、やはりオランダ打線を三者凡退に抑えている。オランダ戦の試合後、平野は早いイニングで登板する心境をこう明かしている。

「9回とはちゃうと思うんです。点を与えないというのは同じですけど、まだ前半ということで気持ちの上で余裕を持ってマウンドに上がれるのかなと。今日は初回からしっかりと準備をしていました」

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