大坂なおみは、まだポテンシャルの20%。現在「テニスIQ」の特訓中

「すばらしいショットだ! そういうのが大切なんだよ!」

 コーチのデイビッド・テイラーは、よく通る声で称賛の叫びをあげた。

 3月9日〜19日にかけて米国インディアンウェルズで開催された「BNPパリバオープン」2回戦前日の練習での一幕。地元の男子学生相手に練習する大坂なおみが、スピードをやや落としたフォアのクロスショットを鋭角に決めたとき、昨年9月から大坂を指導するオーストラリア人コーチは満面の笑みでうなずいた。

 テイラーコーチと大坂のふたりは、これまでの取り組みについて常々「テニスを知ること」と声を揃えてきた。テニスIQを高めること――。それが新たな師弟が追い求める、より安定した強いテニスプレーヤーになるためのカギである。

「なおみには、サーブやフォアハンドなどの大きな武器がある。才能に恵まれているために、戦術などを学ばずとも、ここまで勝ってこられたのでしょう」

 そう大坂の資質を高く評するテイラーは、だからこそ「どこに打てば、相手はどこに返してくるか?」「どう相手を動かせば、ポイントが獲りやすいか?」などの戦術のイロハを彼女に教えてきたという。同時にそれら戦術を実践するために、必要な新たな技も体得中。現在はフォアのスピン量を増やし、安定感とバリエーションの向上を目指している。

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