「ゲームセットのはずが...」。 明徳義塾・馬淵監督が悔やむ2つの誤算

明徳義塾の勝利まであとアウトひとつ──。

 3対4と、1点のリードを許している早稲田実業からすれば、追い詰められた状況だった。

 9回表、二死一塁。

 早実の2番・横山優斗のやや強い当たりが、明徳のエース左腕・北本佑斗を襲う。北本はファンブルしたものの、足下に落ちたボールを落ち着いて拾えば確実に打者をアウトにできるタイミングだった。

 勝利を確信した明徳の馬淵史郎監督は、ベンチから一歩、前に踏み出そうとした。ところが北本の左手からボールがこぼれ、横山の出塁を許してしまう。

「次は3番の清宮(幸太郎)。そりゃあピンチで長打が怖い清宮を迎えるより、2番と勝負した方がいいに決まっている。タイムを取って、『シングルなら打たれてもええから、しっかり勝負せえ』と伝えておったんです。ところがエラーでピンチを広げ、次の清宮を歩かせて満塁となり、4番の野村(大樹)に押し出しのフォアボール。なんとか同点でしのぎましたが、あのピッチャーゴロをアウトにできなかった時点で、勝負ありでしたね」

 第89回センバツ高校野球大会における1回戦屈指の好カードは、延長10回表に1点を勝ち越した早実が5対4で勝利した。

 組み合わせ抽選の日、早実の和泉実監督とともに取材に応じた馬淵監督は、「今年のセンバツは清宮の大会でしょう。早実さんは横綱で、優勝候補筆頭」と持ち上げる一方で、試合展開をこう予想していた。

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