エリートランナーのためのシューズに、 なぜ忍者の名前がついたのか

 いまや1000万人を超えるといわれる日本のランニング人口をターゲットに、各メーカーはシューズ開発にしのぎを削っている。製品ができるまでのプロセスを取材した前回に引き続き、ニューバランスの日本人向けハイエンドのランニングシューズ『HANZO』を例にとって、マーケティング戦略まで追ってみる。

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「アメリカで陸上といえばトラック競技が盛んで、ニューバランスのマーケット的にもトラックスパイクがメインなんですが、そこでのテーマが"サイレント・ハンター"。すなわち、日々黙々と練習する者こそが最後に大物を狩るということで、モチーフがファルコン、ハヤブサなんです。最初は今回の開発も日本版サイレント・ハンターということでファルコンをモチーフに進めていたんですが、どうせなら日本らしくしようという声が出ました。

 じゃ、日本で速く走る、静かに走る、そして大きな仕事をするといえば忍者だよね......ということで、サイレント・ハンターのテーマにも合う忍者になりました。ロゴのほか、各所に刀文や手裏剣のギザギザとか、エッジの効いたカッティングとか、忍者をイメージしてデザインしています」

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