「マラソンにホームランはない」。瀬古利彦が神野大地に贈った言葉

◆神野プロジェクト Road to 2020(1)

2017年4月、日本陸連は東京五輪男女マラソン選手の新しい選考方式を発表した。
東京五輪マラソン代表の枠(男女各3名)を獲得するには、マラソングランドチャンピオン(MGC)シリーズのレースを走って結果を出し、さらに2019年9月以降に開催される一発勝負のマラソングランドチャンピオンレースで男女とも上位2名に入らなければならない(残りの男女各1名は、MGCレース後に行なわれる3大会のタイム最上位者)。これから日本のマラソンランナーたちは、3席の椅子を巡ってしのぎを削ることになる。
神野大地は、その椅子を狙っているひとりだ。
青山学院大学時代は、「3代目・山の神」と称され、青学の箱根駅伝初優勝、2連覇に大きく貢献した。コニカミノルタに入社してからはマラソンに転向。そして2017年、東京五輪でメダルを獲得すべく神野は新たなスタートを切ったのである。
 2017年4月―――。
 
 朝9時、東京にあるトレーニング施設・スポーツモチベーションでは中野ジェームズ修一がこれから行なわれる神野大地のトレーニングの準備をしていた。
 
 4月から中野は神野と専属トレーナー契約を結んだ。実際には昨年、神野が青山学院大学を卒業した後も継続してサポートしていたが、東京五輪に向けて本格的に始動するにあたり、二人三脚でやっていくことになったのである。

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