阪神・秋山拓巳、8年目の「脱スピード」で蘇った高校時代の凄いキレ

 阪神・秋山拓巳が変わった。いや、"変わった"というより、"元に戻った"という表現の方がしっくりくる。

 5月16日、秋山は中日打線を6安打、1失点に抑えて完投。12三振を奪って、今季3勝目を挙げた。

 すでに今シーズン、秋山は先発で7試合(48イニング)を投げて防御率2.44と抜群の安定感を見せている。さらに驚くのは、四球がわずか3つという制球力のよさだ。この中日戦も無四球での完投勝利だった。

 秋山については、個人的に忘れられない思い出がある。それは、彼が西条高校(愛媛)3年の秋のことだ。

 ある雑誌の取材で、私は秋山の全力投球を受けた。この年、秋山は春のセンバツ、夏の選手権と2度の甲子園に出場し、実力を遺憾なく発揮していた。当然、ドラフト候補として注目され、知名度もグッと上昇していた時期だった。

 高校通算48本塁打のバッティングも、高校生のレベルをはるかに超えていたが、本人はあくまで「投手」に強いこだわりを持っていた。

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